B747-300で那覇/下地島を飛んできた!
2009-07-12 20:45:47
日本航空のクラシックジャンボが2009年7月末で退役します。
39年間の活躍を労い、那覇/下地島をチャーターフライトするツアーが行われました。
このツアーのすごいところは、
・一般乗客が乗降することがない訓練用飛行場の下地島空港が目的地。そこに降り立つ。
・既にパイロット養成を行っていないジャンボ機が下地島に来ることはないが、あえてそこに飛ぶ。
・史上初(!?)、訓練ではない“見せるための”タッチアンドゴー。
そんな通常では有り得ないことを組み合わせた『旬感旅行 747クラシックジャンボで那覇/下地島を飛ぶ 2日間』に参加できたので、そのレポートをお伝えします。
今回の旅は東京発のツアーにしたため、まずは広島から羽田へフライトです。
まずはJAL1600(A300-600R/JA8657)で東京へ。
東京の天気は曇り。ここからツアー開始♪ さっそく沖縄へ向かいます。
那覇へはJAL913(B777-300/JA8943)。この路線を飛ぶのは初体験です。
この便にもツアー参加者が結構いたみたいで、こんな感じに電光掲示板を写している人が多数(笑
那覇へ到着。でもツアー初日は下地島までは飛びません。
那覇市内のロワジールホテルでクラシックジャンボの運航に携わった方々のトークショーがありました。
現役や元パイロット、客室乗務員、整備士という様々な視点からクラシックジャンボに携わったなかなかマニアックな思い出話を聞けた貴重な機会でした。
そして明日のフライトのブリーフィングを会場で実施。
最新の天気図やTAF、METARを使ってフライト時の気象状況を解説。
飛行ルートも解説。
こういう演目を考えつくところがJALツアーズのすごいところだと思います。
そして最後は、明日の那覇~下地島便に搭乗する客室乗務員が、歴代の制服を着て登場。
華やかでした~
さあ、ツアー2日目。下地島へ飛びます!
ターミナルビル内の電光掲示板にも通常便に並んで下地島の文字が!!
便名はJAL7473。この便名、ジャンボ機の型番(B747-300)をもじったのが一目瞭然ですね。
旅の雰囲気をもり立てます!
搭乗を待つ23番搭乗口前。いつもとは違う異様な熱気。
他の便に乗る方が不思議そうにこの光景を見てました。
本日割り当てられた機材はJA8183。羽田からJAL901便として那覇へ飛来してきました。
定刻(09:45)時点で下地島は大雨。ということで、出発を少し遅らせてから那覇を離陸。
那覇-下地島間は直線で約300km。惜しむらくは飛行機だとあっという間…。
フライト中、皆さん、外の風景を撮ったり、客室乗務員さんと写真を撮ったり、ごった返していました(笑
これは入り口付近にあったリゾッチャのプレート。
ちなみに下地島空港はこんな感じです。
南向きがRwy17、北向きがRwy35。撮影ポイントは滑走路の北端にあります。
機体は高度を下げて、Rwy17への進入。
短いフライトを終えて着陸、、、と思わせつつ、滑走路をローパスで抜けて再上昇!!!
「ただいま下地島空港を通過いたしました」との機内アナウンス!
機内は拍手喝采♪♪♪
そして下地島の南側で旋回して、Rwy35へ着陸。
着陸後も滑走路を北端まで進んで、Rwy17エンドに多数いるギャラリーの前を通ってからスポットへ。
なんてサービス精神旺盛な演出!!
さぁ。着きました、下地島!!!
ちょうど雨もやみました。ちなみに10時台の雨量は41.5ミリ(!)だったようです。
降機ですが、下地島空港には旅客向けのボーディングブリッジやタラップが全くありません。
よって、運航者向け(と思われる)急な階段にて降機です。
ツアー客はここからバスに乗って島を時計回りに走ってRwy17エンドへ。
Rwy17エンドにはツアー参加者や自力で来た方など人で一杯でした。
旅行の行程表によるとタッチアンドゴーは計3回。
パイロットには一日の着陸回数制限というものがあるらしく、それで今日のタッチアンドゴーは3回になったようです。
そして12時40分、クラシックジャンボJA8183はRwy17を離陸。
場周経路をグルリと回って、Rwy17へ進入。
1回目のタッチアンドゴー。雲が多いのが残念!
2回目のタッチアンドゴーは、初回よりも急旋回で進入。
操縦しているパイロットの方々も腕の見せ所ってことで楽しんでいたのでは!?
3回目の進入はローパスで抜けていきました!
ツアーの企画段階でタッチアンドゴーが3回では少ないのでは!?という話が出たらしく、着陸回数に含まれないローパスを入れたとのこと。
ツアーを楽しんでもらうための奇策がここにも!
4回目の進入はRwy35側からのタッチアンドゴー。正面から上昇する姿も格好いい!
滑走路の両方向からタッチアンドゴーなんて普通じゃまず見られないはず。
最後はRwy35側から進入してフルストップ。
そして皆のいるRwy17エンドの前を通ってからスポットへ。
少ない回数ながらいろんな飛行を見ることが出来て楽しめました!
ツアー参加者は再びバスに乗ります。
訓練用飛行場である下地島空港には、旅客向けの手荷物検査設備などは無いため、近くのホテル『てぃだの郷』で手荷物検査とボディチェック。ちなみに保安検査官の人たちもジャンボに同乗して下地島へ来ています。
ここで宮古島市市長さんからツアー参加者にマンゴーのお土産がありました~♪
保安検査を受けた状態なので今度はバスのまま空港敷地内へ。
そしてここでも嬉しい計らいが!
なんとバスはタラップ近くに停まらず、ジャンボから離れた場所で停車してそこで降車。
あとはジャンボのそばを歩いて乗り込むという粋な計らい! 駐機場からジャンボを撮れる滅多にない機会でした♪
さらば下地島!
ちなみに帰りの便の航空券はありません。片道航空券で往復してしまう、なんとも不思議な感覚でした。
いよいよ下地島からお別れです。
離陸もギャラリーの前を通って、力強い滑走と共にRwy17から離陸。
そして、最後も粋な計らいが!!
離陸後、200ft(だったかな?)を維持して、島の南側で右旋回。
下地島空港を低空で通過する際に、島にいるギャラリーやツアースタッフ、運航関係者に向けて機体を左右にロールさせて最後の挨拶。
下地島空港を抜けてから一気に上昇して那覇空港へと向かいました。
旅もいよいよ終わりに近づいてきました。
那覇への到着前に、チーフパーサーからお礼の挨拶と、乗務した全員の客室乗務員さんの名前が読み上げられ、機内も大きな拍手に包まれました。
那覇に到着です。
あとは流れ解散ということで、ターミナルビルに戻って、展望デッキで旅の余韻に浸っていました。
それにしても那覇は暑い!!写真は展望デッキから撮ったB767-300。
帰りの便も広島ではなく羽田行きです。この日の那覇空港最終便であるJAL928便。
お判りの人も多いでしょうが、機材はB747-300(JA8183)。そう、下地島を往復した機体です。
この思い出の機体に乗って羽田に戻ります。
当然ですが、パイロットも客室乗務員も昼間とは違う面々。乗客もツアー以外の人がほとんど。
昼間の拍手に包まれたフライトとは全く違う、皆の旅の疲れを癒す静かなフライトでした。
ここまででひとまずツアーは終了。羽田到着が23時なので広島人の私はさらに一泊。
翌日はレンタカーを借りて京浜島や城南島、D滑走路展望台に行こうと思っていたのですが、生憎の雨。
よって、いつものように展望デッキをうろうろ。
写真はまだまだ現役のB747-400型。たぶんソウル(金浦)行きですね。
天気も冴えないので、早い便に予約変更して広島へ。
この旅の最後のフライトは、JAL1607(B767-300/JA8265)。
広島-羽田-那覇-下地島-那覇-羽田-広島の計6レグ、3000マイルの旅を終えて広島へ帰ってきました。
これがツアー参加者に配られたグッズと搭乗証明書。
『行先:下地島』と書かれた搭乗半券も思い出の品です。
今回の旅、退役するジャンボ機で下地島に飛ぶ、そしてタッチアンドゴーを見るというのが主な内容ですが、、、
特筆すべき点は、パイロットや客室乗務員をはじめ、トークショーのパネラーの方々、宮古島市の方々、JALツアーズのスタッフの方々が、いかに旅を楽しんでもらうかの奇策妙案を随所に盛り込んでくれたおかげで、記載されたツアー行程以上に内容の濃い、素晴らしい旅になったと思います。
WE LOVE 747 FOREVER!
39年間の活躍を労い、那覇/下地島をチャーターフライトするツアーが行われました。
このツアーのすごいところは、
・一般乗客が乗降することがない訓練用飛行場の下地島空港が目的地。そこに降り立つ。
・既にパイロット養成を行っていないジャンボ機が下地島に来ることはないが、あえてそこに飛ぶ。
・史上初(!?)、訓練ではない“見せるための”タッチアンドゴー。
そんな通常では有り得ないことを組み合わせた『旬感旅行 747クラシックジャンボで那覇/下地島を飛ぶ 2日間』に参加できたので、そのレポートをお伝えします。
今回の旅は東京発のツアーにしたため、まずは広島から羽田へフライトです。
まずはJAL1600(A300-600R/JA8657)で東京へ。
東京の天気は曇り。ここからツアー開始♪ さっそく沖縄へ向かいます。
那覇へはJAL913(B777-300/JA8943)。この路線を飛ぶのは初体験です。
この便にもツアー参加者が結構いたみたいで、こんな感じに電光掲示板を写している人が多数(笑
那覇へ到着。でもツアー初日は下地島までは飛びません。
那覇市内のロワジールホテルでクラシックジャンボの運航に携わった方々のトークショーがありました。
現役や元パイロット、客室乗務員、整備士という様々な視点からクラシックジャンボに携わったなかなかマニアックな思い出話を聞けた貴重な機会でした。
そして明日のフライトのブリーフィングを会場で実施。
最新の天気図やTAF、METARを使ってフライト時の気象状況を解説。
飛行ルートも解説。
こういう演目を考えつくところがJALツアーズのすごいところだと思います。
そして最後は、明日の那覇~下地島便に搭乗する客室乗務員が、歴代の制服を着て登場。
華やかでした~
さあ、ツアー2日目。下地島へ飛びます!
ターミナルビル内の電光掲示板にも通常便に並んで下地島の文字が!!
便名はJAL7473。この便名、ジャンボ機の型番(B747-300)をもじったのが一目瞭然ですね。
旅の雰囲気をもり立てます!
搭乗を待つ23番搭乗口前。いつもとは違う異様な熱気。
他の便に乗る方が不思議そうにこの光景を見てました。
本日割り当てられた機材はJA8183。羽田からJAL901便として那覇へ飛来してきました。
定刻(09:45)時点で下地島は大雨。ということで、出発を少し遅らせてから那覇を離陸。
那覇-下地島間は直線で約300km。惜しむらくは飛行機だとあっという間…。
フライト中、皆さん、外の風景を撮ったり、客室乗務員さんと写真を撮ったり、ごった返していました(笑
これは入り口付近にあったリゾッチャのプレート。
ちなみに下地島空港はこんな感じです。
南向きがRwy17、北向きがRwy35。撮影ポイントは滑走路の北端にあります。
機体は高度を下げて、Rwy17への進入。
短いフライトを終えて着陸、、、と思わせつつ、滑走路をローパスで抜けて再上昇!!!
「ただいま下地島空港を通過いたしました」との機内アナウンス!
機内は拍手喝采♪♪♪
そして下地島の南側で旋回して、Rwy35へ着陸。
着陸後も滑走路を北端まで進んで、Rwy17エンドに多数いるギャラリーの前を通ってからスポットへ。
なんてサービス精神旺盛な演出!!
さぁ。着きました、下地島!!!
ちょうど雨もやみました。ちなみに10時台の雨量は41.5ミリ(!)だったようです。
降機ですが、下地島空港には旅客向けのボーディングブリッジやタラップが全くありません。
よって、運航者向け(と思われる)急な階段にて降機です。
ツアー客はここからバスに乗って島を時計回りに走ってRwy17エンドへ。
Rwy17エンドにはツアー参加者や自力で来た方など人で一杯でした。
旅行の行程表によるとタッチアンドゴーは計3回。
パイロットには一日の着陸回数制限というものがあるらしく、それで今日のタッチアンドゴーは3回になったようです。
そして12時40分、クラシックジャンボJA8183はRwy17を離陸。
場周経路をグルリと回って、Rwy17へ進入。
1回目のタッチアンドゴー。雲が多いのが残念!
2回目のタッチアンドゴーは、初回よりも急旋回で進入。
操縦しているパイロットの方々も腕の見せ所ってことで楽しんでいたのでは!?
3回目の進入はローパスで抜けていきました!
ツアーの企画段階でタッチアンドゴーが3回では少ないのでは!?という話が出たらしく、着陸回数に含まれないローパスを入れたとのこと。
ツアーを楽しんでもらうための奇策がここにも!
4回目の進入はRwy35側からのタッチアンドゴー。正面から上昇する姿も格好いい!
滑走路の両方向からタッチアンドゴーなんて普通じゃまず見られないはず。
最後はRwy35側から進入してフルストップ。
そして皆のいるRwy17エンドの前を通ってからスポットへ。
少ない回数ながらいろんな飛行を見ることが出来て楽しめました!
ツアー参加者は再びバスに乗ります。
訓練用飛行場である下地島空港には、旅客向けの手荷物検査設備などは無いため、近くのホテル『てぃだの郷』で手荷物検査とボディチェック。ちなみに保安検査官の人たちもジャンボに同乗して下地島へ来ています。
ここで宮古島市市長さんからツアー参加者にマンゴーのお土産がありました~♪
保安検査を受けた状態なので今度はバスのまま空港敷地内へ。
そしてここでも嬉しい計らいが!
なんとバスはタラップ近くに停まらず、ジャンボから離れた場所で停車してそこで降車。
あとはジャンボのそばを歩いて乗り込むという粋な計らい! 駐機場からジャンボを撮れる滅多にない機会でした♪
さらば下地島!
ちなみに帰りの便の航空券はありません。片道航空券で往復してしまう、なんとも不思議な感覚でした。
いよいよ下地島からお別れです。
離陸もギャラリーの前を通って、力強い滑走と共にRwy17から離陸。
そして、最後も粋な計らいが!!
離陸後、200ft(だったかな?)を維持して、島の南側で右旋回。
下地島空港を低空で通過する際に、島にいるギャラリーやツアースタッフ、運航関係者に向けて機体を左右にロールさせて最後の挨拶。
下地島空港を抜けてから一気に上昇して那覇空港へと向かいました。
旅もいよいよ終わりに近づいてきました。
那覇への到着前に、チーフパーサーからお礼の挨拶と、乗務した全員の客室乗務員さんの名前が読み上げられ、機内も大きな拍手に包まれました。
那覇に到着です。
あとは流れ解散ということで、ターミナルビルに戻って、展望デッキで旅の余韻に浸っていました。
それにしても那覇は暑い!!写真は展望デッキから撮ったB767-300。
帰りの便も広島ではなく羽田行きです。この日の那覇空港最終便であるJAL928便。
お判りの人も多いでしょうが、機材はB747-300(JA8183)。そう、下地島を往復した機体です。
この思い出の機体に乗って羽田に戻ります。
当然ですが、パイロットも客室乗務員も昼間とは違う面々。乗客もツアー以外の人がほとんど。
昼間の拍手に包まれたフライトとは全く違う、皆の旅の疲れを癒す静かなフライトでした。
ここまででひとまずツアーは終了。羽田到着が23時なので広島人の私はさらに一泊。
翌日はレンタカーを借りて京浜島や城南島、D滑走路展望台に行こうと思っていたのですが、生憎の雨。
よって、いつものように展望デッキをうろうろ。
写真はまだまだ現役のB747-400型。たぶんソウル(金浦)行きですね。
天気も冴えないので、早い便に予約変更して広島へ。
この旅の最後のフライトは、JAL1607(B767-300/JA8265)。
広島-羽田-那覇-下地島-那覇-羽田-広島の計6レグ、3000マイルの旅を終えて広島へ帰ってきました。
これがツアー参加者に配られたグッズと搭乗証明書。
『行先:下地島』と書かれた搭乗半券も思い出の品です。
今回の旅、退役するジャンボ機で下地島に飛ぶ、そしてタッチアンドゴーを見るというのが主な内容ですが、、、
特筆すべき点は、パイロットや客室乗務員をはじめ、トークショーのパネラーの方々、宮古島市の方々、JALツアーズのスタッフの方々が、いかに旅を楽しんでもらうかの奇策妙案を随所に盛り込んでくれたおかげで、記載されたツアー行程以上に内容の濃い、素晴らしい旅になったと思います。
WE LOVE 747 FOREVER!