飛行機が空を飛ぶ仕組みは?
ANA - Boeing767-300(JA8579)
ANA - Boeing767-300(JA8579)
2011-07-07 中央森林公園 飛行機の見える丘@広島空港
Canon EOS 1D MarkIII EF400mm/F5.6L
「親を困らせる質問ベスト10」というのを先日ネットで見かけました。

その中のひとつが「飛行機が空を飛ぶ仕組みは?」。

たいていの人は「翼があるから浮く」というのは何となく知っていると思います。
もう一歩踏み込むと「翼が揚力を発生させる」ということになります。

これをもう少し細かく書くと、
・翼の断面は板状ではなく、上面が丸みを帯びている( かまぼこ状になっている )
・飛行機が前進すると、空気を翼が横切る( 翼の上を進む空気、下を進む空気に分かれる )
・上面が丸みを帯びているので上面の空気の流れる速度が速くなる
・上面のほうが気圧が下がる
・気圧の低いほうへ翼が引っ張られる( これが揚力 )
という理屈で、いわゆる「ベルヌーイの定理」ってやつです。

上の文章の「上面の空気の流れる速度が速くなる」というところに、えっ、なんで?と思った方はなかなか鋭い。

この理屈には「翼の上面と下面に分かれた空気は、翼の後縁に同時に到達する」という前提が必要です。
下面の空気は一直線で後縁に、上面の空気は遠回りして後縁に到達するため、同時に到達するには上面の空気が速く移動する必要があります。

これにより気圧差が発生し、それが揚力に繋がるのですが、、、
実際には同時ではなく、上面のほうが早く到達するそうです。

となると、ベルヌーイの定理って何なの?となってしまいそうです。
実際のところ、物理学レベルで細かい理屈を突き詰めると“飛行機が飛ぶ原理はよく判っていない”というのが現状らしいです。

とはいえベルヌーイの定理で計算して設計を行えば、現実で問題ない精度の揚力を算出できるわけで、その計算のもとに作られた飛行機が今この瞬間も世界中で飛んでいるわけです。

自分も苦手な物理なお話を( エラソーに )書いてしまいましたが、、、
興味のある方は、
飛行機はなぜ飛ぶのか――「ベルヌーイの定理」説に挑む
飛行機が飛ぶわけ―――「ベルヌーイの定理」説をめぐる論争を解く (1)
飛行機が飛ぶわけ―――「ベルヌーイの定理」説をめぐる論争を解く (2)
にベルヌーイの定理とその反論が載っているので、読んでみると面白いです。

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